SNSやネットでは、転職エージェントを活用するうえで否定的な内容を多く目にします
- 転職エージェントはやめとけ
- 転職エージェントはしつこい
- 転職エージェントは二度と使わない
否定的な背景には「面談連絡がしつこい」「エージェント主導で話しがすすむ」「希望していない求人ばかりを紹介される」など自分の理想とかけ離れた対応をされているからです
一方で、転職エージェントはボランティアで転職活動をサポートしていないということは理解しておくことが必要です
転職エージェントは求職者が入社すれば年収の約30%〜50%の報酬を企業から受け取ることができ、求職者は無料で転職サポートを受けられます
お互い利害関係のバランスでサービスは成り立っています
「手厚いサービスを受けられるのが当たり前」「希望通りの求人を紹介してもらって当たり前」と自分だけの利益を考えている方は、転職エージェントの活用は難しいです
この記事では私の実際の経験をもとに転職エージェントを活用するのが難しい理由やどうすればうまく活用できるかについて解説していきます
転職エージェントを活用するのが難しい理由

難しい理由は転職エージェントに「この人をサポートしたい」と思わせることができるかです
SNSやネットでも「転職エージェントは最初だけサポートが手厚い」「最初に面談してその後連絡が来ない」といった声を見かけます
それは当然のことで、転職エージェントも限られた時間であなたを含め多くの求職者と向き合っています。すべての人に同じレベルのサポートをするのは限界があります
自分自身の仕事でも、すべての業務を完璧にこなすのは難しいと思います。日々の業務の中で、優先順位をつけて、どこかで線引きしながら対応しているはずです
それと同じことで転職エージェントに「この人をサポートしたい」と優先度をあげるための材料を求職側から提供しなければいけません
それができなければ最初だけ親切にされてあとはメールで希望にそわない求人が流れてきて「結局使えなかった」で終わります
転職エージェントを活用するのが難しい人の特徴

ここでは転職エージェントを活用するのが難しい人の特徴を解説します
サイトに登録して満足している人は活用するのが難しいです
転職エージェントは、あなたを含め日々たくさんの求職者と向き合っています
そのなかで優先的にサポートを受けるには「この人なら新しい職場で能力を発揮して活躍してくれる」と思わせることです
そのためには面談前の「履歴書・職務経歴書の提出」と「転職の目的と軸を整理」この2つをしっかり準備できているかどうかです
以下の画像は、実際に私が面談調整でやりとりしたさいに転職エージェントから受け取ったメールです

もしあなたが転職エージェントの立場なら、上記のメールの本文を読んで事前準備を「してきた人、してこなかった人」のどちらを本気でサポートしたいと思うでしょうか
間違いなく前者だと思います。事前準備してきたかどうかは必ず会話のどこかでボロがでます
つまりただサイトに登録して、面談で「どうしましょう?」と聞いているようではサポートの優先順位は下がり、優先的にサポートを受けるのも難しくなります
優先的にサポートを受ける準備として、面談前に履歴書と職務経歴書の書き方、転職の目的と軸を整理したい方は、以下の記事で解説していますのでぜひ参考にしてください
主体的に行動できない人は活用するのが難しいです
サイトに登録して最初の面談が終わり、そのまま音沙汰なしということもあります
私も実際にそういう経験があり「あなたに紹介できる求人はありません」と遠回しに言われたように感じますし「面談の時間がムダだった」とも思いたくなります
ですが、この状況を受けて自分がこれからどう動くかで転職エージェントを活用できるかが変わってきます
- 面談の内容を振り返ってみる
- 職務経歴書の内容を見直してみる
- 転職の目的と軸を再確認してみる
なにがダメだったのか、自ら考えて次の行動を起こしていく人でなければ、いつまでも連絡待ちで転職活動がすすみません
最初の面談だけで判断して、次の行動を起こせない人は活用するのが難しいです
積極的な自己開示と本音が伝えられない人は活用するのが難しいです
転職エージェントとの面談では「今のあなたの状況」を深堀りをされます
そのさい「自分の本音を伝えられない」と活用するのは難しいです
- 現職で抱えている悩み
- 転職しようと思ったきっかけ
- 転職で自分がかなえたいこと
これらは必ず面談でも聞かれる内容です
転職エージェントは、あなたが「なにに悩んでいて」「なぜ転職したくて」「どうしていきたいのか」を理解できなければ希望の合う求人が紹介されません
つまり、自分の本音を話せないままでは、希望に合う求人の紹介やサポートを受けられないです
転職エージェントの活用にむいていない人

ここでは転職エージェントの活用にむいていない人の特徴について解説します
自由に自分で転職活動をしたい人にはむいていない
自分のペースで転職活動をしたい人や予定に縛られたくない人は、転職エージェントの活用は不向きです
たとえば求人に応募しただけでも
- 求人票の説明のための面談日を設定
- 書類選考に通過すれば面接対策の面談日を設定
- 最終選考に通過すれば希望条件(勤務条件など)のすり合わせの面談日を設定
このようにステップごとにキャリアアドバイザーの面談を設定しなければいけません
サポートが手厚いぶん予定の拘束が増えるので、自分で自由に転職をすすめたい人にとってはめんどくさく感じると思います
そういった方は、転職サイトを中心に活動をすることをおすすめします
転職サイトについて詳しく知りたい方は、以下の記事で転職エージェントと比較して解説していますので参考にしてみてください
指示をされて動くのが苦手な人にはむいていない
指示にそって動くのが苦手な人や自分のペースですすめたい人には転職エージェントの活用は不向きです
たとえば求人に応募しただけでも
- 本エントリー前に必要書類をキャリアアドバイザーへ事前に提出し添削を受ける
- 特に職務経歴書は修正が入ることが多く、期限内までに改善の対応が必須
- 面接前には、なにを伝えるかの事前対策を一緒に行う
こうした一つひとつの対応を丁寧にすることがキャリアアドバイザーとの信頼関係につながります
そしてキャリアアドバイザーは、求職者を企業に紹介する責任も背負っています
紹介が雑だと「このアドバイザーは使えない」と企業から信頼を失い、今後の取引にも影響が出ます
だからこそキャリアアドバイザー側も本気でサポートをしてくれますし、求職者も誠実な対応が求められます
ですがそこまで指示されて対応するのがめんどくさいと感じてしまう人は、転職エージェントの活用はおすすめしません
自分の希望していない求人を受け取りたくない人にはむいていない
転職エージェントに登録した瞬間、一度も面談したことがないキャリアアドバイザーから求人メールが送られてきます
メールには求人票が添付されているので気になって確認をしますが私の経験上、大半の求人票は自分の希望に合わないものばかりです
よくSNSやネットでも「全然希望と違う求人票ばかり紹介されて使いものにならない」といわれる原因の一つだと思っています
希望に合った求人票のみを受け取りたい人や不要な情報に気を取られたくない人は、転職エージェントの活用はおすすめしません
転職エージェントの活用にむいている人

ここでは転職エージェントの活用にむいている人の特徴について解説します
初めて転職活動をする人にはむいている
キャリアアドバイザーから転職活動のすすめ方や転職市場の情報、書類の書き方や面接のポイントなど具体的なアドバイスを受けられます
初めて転職活動する人にとっては、キャリアアドバイザーは心強い存在になります
私は初めての転職活動で、まずなにから手をつけたらいいのかわかりませんでした
キャリアアドバイザーとの面談を通じて情報収集することで、SNSやネットで情報収集するよりも効率的に自分が欲しい情報を得ることができたのも活用する大きなメリットと感じています
初めての転職活動で不安のある方に、転職エージェントの活用はおすすめです
職務経歴書の書き方に自信がない人にはむいている
初めての転職活動で特に悩むのが職務経歴書の書き方です
- 職務経歴書は決まったフォーマットがあるのか
- 職務経歴や職務内容はいつからの時点を書いたらいいのか
- 自己PR欄はなにをどう書けば伝わるのか
これらのことはキャリアアドバイザーとの面談を通じてアドバイスをしてくれますので、書き方に自信がない人は転職エージェントの活用をおすすめします
応募企業に合わせた書き方や内容構成のポイントも教えてもらえるので、積極的に質問をして学んでいけば職務経歴書を完成させることができます
職務経歴書の具体的な書き方については、私が実際にキャリアアドバイザーからアドバイスを受けた方法をもとに解説した記事がありますので、ぜひあわせて参考にしてみてください
直接企業へ面接日と条件交渉の調整をしたくない人にはむいている
転職活動は、仕事と並行しながらすすめるので時間の確保が課題になります
提出書類の準備や面接対策の準備などを限られた時間でこなさないといけないため、想像以上に負担がかかります
自分で転職活動をしている場合は、直接企業へ面接日の調整や内定後の条件交渉までする必要です
一方で、キャリアアドバイザーを活用すれば、面接日の調整や内定後の条件交渉を代わりにしてもらえるので、時間的にも精神的にも負担を大きく減らすことができます
提出書類や面接対策は最終的に自分でやらないと前にすすみませんが、面接日の調整や条件交渉を代わりにキャリアアドバイザーがやってくれるのは非常に助かります
特に条件交渉については、希望する給与待遇に近づけるようキャリアアドバイザーが企業側と丁寧に交渉してくれます
仕事と並行しながら、直接企業へ面接日時の調整と条件交渉まで手が回らないと思う方は転職エージェントの活用がおすすめです
転職エージェントを活用するための3つのコツ

ここでは転職エージェントを活用するためのコツについて解説をします
複数人のキャリアアドバイザーと面談して自分に合う人をみつける
転職エージェントに登録をすると、専任のキャリアアドバイザーがつきます
キャリアの相談や求人紹介、面接対策のサポートをしてくれますが、キャリアアドバイザーによって性格やアドバイスの仕方がまったく異なります
まずは複数人のキャリアアドバイザーと面談をして、「この人にお願いしたい」と思える自分に合う人をみつけることから始めます
複数人の面談を重ねることでいいことがあります
- 自己開示の練習になる
- 転職の目的と軸が整理される
- 相性のいいキャリアアドバイザーに出会う確率が高まる
転職の方向性がそろそろ固まり始めたときに出会える可能性が高まるので、複数のキャリアアドバイザーと面談をして自分に合う人をみつけることが大切です
自分に合うキャリアアドバイザーが見つかったらサポートはすべて活用する
相性のいいキャリアアドバイザーに出会えたら、職務経歴書の添削や希望条件に合う求人の紹介、面接対策など受けられるサポートはすべて活用していきましょう
私が転職活動をしていたときは、特に求人の情報収集にキャリアアドバイザーを活用していました
- 年収が高い業界、業種の求人
- これまでの経験を活かせる求人
- 自分の転職の目的や条件に合う求人
これ以外にも求人票には書かれていないキャリアアドバイザーがもつ情報も聞くことができます
相性のいいキャリアアドバイザーに出会えたなら、積極的に自己開示し、信頼できる転職活動のパートナーとして活用していきましょう
複数の転職エージェントを利用している場合は隠さず伝える
複数の転職エージェントを併用している場合は、キャリアアドバイザーとの面談の時点で隠さず正直に伝えるようにしましょう
もし黙っていて、相性のいいキャリアアドバイザーから紹介された求人が、別のキャリアアドバイザー経由で選考がすすんでいた場合、あなたの信頼度は大きく下がってしまいます
事前に伝えていれば、競合他社に負けないように条件面の調整やサポートを強化してくれたかもしれません
キャリアアドバイザーも他社と併用して転職活動することは自然のことだと思っていますので、事前の面談の時点で正直に伝えることが大切
まとめ
転職エージェントを活用することで、書類添削、面接対策、求人紹介、面接日の調整、条件交渉などひとりで転職活動をすすめることが不安な人にとっては心強い存在になります
一方で、自分のペースで転職活動をすすめたい人や指示されながら行動するのが苦手な人は、転職サイトなど他の手段を選ぶのことも考えてみてください
大切なのは自分が納得のいく転職を実現するためにどんなサービスを使い、どう活かすかです。転職エージェントはその一つの手段にすぎません
あなたに合った方法で後悔のない転職活動をすすめていきましょう
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